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海外レポート!

009 ミラノサローネ2021特別展『supersalone(スーパーサローネ)』

2021ハイライト/Riva 1920(リーヴァ1920)

「リーヴァ」は、1920年に古くから木工業が盛んな町カントゥに創立された無垢材を中心とした
家具メーカーです。
無垢材の自然な仕上げにこだわり続け、木材の選定・技術・環境への配慮などイタリア最高峰の
クオリティを誇ります。

巨大な木のオブジェや木に対する企業姿勢をアピールした展示など、サローネで毎年注目されるリーヴァですが、今回は正面壁にまるで地球のような丸テーブルの天板を展示。
その名も「KAURI EARTH(カウリ アース)」。

カウリはニュージーランド原産の巨大な針葉樹の木です。5万年もの間氷河期による地球変動によって土砂で流され、土の中で奇跡的に腐ることなく生き続けていました。
近年の土地開発で掘り出されたこのカウリは、驚くような生命力と神秘的な事柄によって、まるで貴重な遺跡のようにも感じます。

リーヴァはこの木をニュージーランド自然保護団体認定の下、素材を買い取り、自社の加工技術によって様々な商品を発表しています。

今回展示されていたのはカウリの幹の部分を使い、厚さ1cmの黒い樹脂板にカウリと透明樹脂を流し込んだもので、木片は大陸、樹脂は海を表しています。
この天板は樹脂が全て透き通るクリアタイプもあり、カウリのシルエットが床に映し出されます。

天板はリーヴァのデザインチームが開発し、足の部分はRENZO&MATTEO PIANO(レンゾ・ピアノ、マッテオ・ピアノ)がデザイン。レンゾ・ピアノはイタリアを代表する建築家で、有名な作品としてはパリのポンピドゥー・センターや大阪の関西国際空港などが挙げられます。

ミラノ市内で行われるFuori Salone(フォーリサローネ)ではイタリアの
ファッションブランド、Zegna(ゼニア)のショップで展示。

もう一つ目を引くのは今ではリーヴァのアイコン的存在となったブリッコラシリーズ。

ブリッコラはイタリア、水の都ヴェネツィアで船が行き交う水路の道しるべに使われる杭をいいます。
比較的害虫には強い木ですが、10年程で朽ち果てる為、新しいものに建て替えられます。

リーヴァはこの木を再利用し、ブリッコラシリーズを展開しています。
長い月日をかけてバクテリアやフナクイムシが食べた穴がアートになっています。

Riva本社ショールーム&ミュージアム

イタリア、コモから車で15分ほどのカントゥという町に本社とショールーム&ミュージアムがあります。
今回の視察は丁度コモをベースに滞在していたので、ミュージアムを訪問してきました。
建物の中には私が興奮してしまうような機械の部品や工具がずらりと展示されていて、100年の歴史とリーヴァのクラフトマンシップが伺えます。

ミュージアムの中央にはカウリの巨大な一枚板のテーブルが展示されています。
幅2.1m、長さが12mもの大きさは圧巻です。
温度や湿度によって伸び縮みする巨大な天然の一枚板を、床から天板、そして天板から天井にかけての赤い支柱で支えています。
木という素材を探求し、自然の生命力を生かしたデザイン、環境への計らいなどリーヴァの企業姿勢が伺えたミュージアムでした。

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